風邪薬のエフェドリンに注意する前立腺肥大症
前立腺肥大症と診断された50代男性のA氏。
彼は前立腺肥大症の診断後、 前立腺に良いと
いわれるものは全て行うようにしました。
しかしそれにもかかわらず、A氏は膀胱が
スイカほども膨らみ、倒れてしまいました。
実はA氏が急に悪くなったのには、
普段から行っていた行動にあったのです!
それはは普段からよく飲んでいた風邪薬の摂取でした。
風邪薬の副作用による急性尿閉で倒れてしまったのです!
風邪薬が前立腺肥大症に危険な理由は?
風邪薬に入っている抗ヒスタミン剤と気管支拡張薬に入っている
エフェドリン成分は膀胱の筋肉の収縮力を落とし、膀胱の入口と
前立腺を通る尿道の筋肉を収縮させるようにはたらきます。
そのため、前立腺肥大症患者が風邪薬を摂取する際には、
必ず医者の判断を仰ぎ、適切な薬を処方して
もらったほうが良いでしょう。
前立腺肥大症の合併症
前立腺肥大症を適切に治療せず放置した場合には、
最悪は尿が狭くなった尿道を通過できず、膀胱上にある
腎臓を膨張する水腎症、尿酸が過度に体内に残って発生する
尿毒症などはもちろん、尿路感染、腎不全など様々な
合併症を引き起こす恐れがあります!
前立腺肥大症とは?
前立腺は男性のみ存在する器官で、子供のときは
見えないほど小さいものです。
しかし、思春期以降だんだん大きくなっていき、成人ではクリを
ひっくり返したような形の20gほどの大きさになります。
前立腺肥大症はまさにこの前立腺が大きくなった事によって、
前立腺が尿道を圧迫するようになり これによって様々な
排尿障害が現れるようになることを指します。
年を取るほど前立腺肥大症が増加する理由とは?
前立腺肥大症に関しては、統計調査の結果、40代の40%、
50代の50%、60代の60%、70代の70%がこの疾患を患っていることが
わかっており、年齢と比例して増加する疾患だといえます。
年を取るほど前立腺肥大症が増加する理由としては、
男性ホルモンと前立腺には関係があげられます。
男性ホルモンの一つであるテストステロンは、特定酵素によって
DHTに変わり、これが前立腺細胞核の中に入ってDNAに
影響を与え、細胞を異常増殖させるはたらきがあるのですが、
年を取るほどテストステロンがDHTに変わる量が徐々に多くなっていき、
細胞の異常増殖も活発になり、前立腺が肥大化してしまうのです!